朝起きると、手にスイッチを握っていた。

　→ボタン押す
　　捨てる
　　後にする
　
こうして俺の非日常が始まった。

どこにでもいる高校生、そんなものになれるのならぜひなってみたかった。
恋愛、部活、抗争、旅行、発狂、禁断の関係…何でもござれな高校生になりたかった、なれたのなら。
世の中の高校生の半分以上がこのようなことを経験しているのだとして、それが普通と呼ばれるのなら、ぜひ普通でありたかった。


いつもと同じ朝、正確に言うならいつもより15分ほど早起きだった。
目が覚めたとき、違和感があった。
別に男としての生理的現象のことではない。言っておくとたってなかったですヨ？

そしてその違和感の正体が何かはすぐに気づいた。

回想はじまり…

手に、スイッチがある。

押してみるか……………………………待て、落ち着け。
いや普通に考えておかしいだろう……ん、普通って何だ？
スイッチを持って起きるのは普通ではないというのか？もしかしたらスイッチを持って起きる事が普通であり、当たり前のことだから誰も何も言わないんじゃないのか？
そう、今までは俺のほうが普通じゃなかったのかもしれない……ありえないな。

とりあえずこれを押したらどうなる…………普通に何も起きないんじゃないのか？
なら押しても……まて、なぜ持っているかを考えるくらいの余裕はあるはずだ、クールになれ前原啓一(ひぐらし参照)……何でだ？

……………………押せば全部分かるか。

ぽちっとな。(死語

回想終了。


「るしるしー、何やってんのー？」
「目を開けたままでの瞑想ではないでしょうかー、るーしー目覚めはいいからこんなことめったにないし。もしくは新手の健康法とかー。」

そーして、そしてだな、押した結果がこれだ。
目が覚めて、回想していると、こんな騒がしい声が聞こえてくるんだ。

そう、俺の家には訳の分からないのが二人いるんだ…２体か…？何と呼べばいいんだろうな、スイッチの精霊か？召還獣か？とりあえず人型の何かだよ。

(…………中略…………)

そんなこんなで始まった俺の不思議な生活。
「雫ナ日常」
応援してくれよなっ！





「……………で、それと遅刻に何の関係があるん？」

頼むから俺の話を聞いてくれー！と言ってから５分くらいでしょうか？
目の前で少し？怒り気味の方がおっしゃります。

「だからー、こんな妄想してたら時間が２０分くらい気づかないうちに過ぎていたんだ。」

蹴られました。(涙